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別れの言葉はシンプルに

by Ryota Nagashima

出会いと別れをいつも考える。

水俣で生活を始めて2ヶ月ちょっと。

ボランティアに来る外国人を迎えては送り出す日々も残りは1ヶ月を切った。

さよならを上手に伝えたくて、

別れの時に手紙を渡すようにしている。

日本の美しい景色の写真が印刷されたポストカードに、拙い英語で言葉を綴る。

締めの言葉はいつも同じ。

「あなたの人生が幸せに満ちたものでありますように。」

手紙は残るものだから、

何度も読み返してくれることを願って。

「別れの言葉はシンプルに。」

最近やっと気付いたことだ。

英語だから良かったと思う。

短く、まっすぐ。

書き手である自分はなるべく隠す。

僕自身が感じたことは直接伝えるべきだし、

言葉は相手を縛るものだから、

感情を押し付けるようなことはしない。

彼らの思い出の邪魔をしないように。

あくまで彼ら自身の思い出を呼び起こすためにあればいい。それでいい。

花束ではないのだと思う。別れには。

枯れてしまう儚さは、

また会える人に送るためにあるはずだ。

脆さは美しさでもあるけれど、

僕は鮮やかな記憶を描くきっかけを渡したい。

もう二度と会えないかも知れない。

そんな繋がりは、相手の記憶に頼るしかないと思うから。

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